サウンドに関する基礎知識

サラウンドの種類

ホームシアターの臨場感あふれるサウンドは、サラウンドシステムを抜きに語れません。
ひとくちにサラウンドど言っても、実はさまざまな方式、サウンドフォーマットがあります。

ドルビーデジタル
ドルビー研究所が開発した音声の圧縮方式のひとつです。
フロントのL、C、R3chに加え、サラウンドチャンネルもL、R独立してステレオになっています。
また、重低音専用のLFEと呼ばれる0.1ch分も設けられています。
映画では台詞の滑らかさに特徴があり、音楽ソフトは余韻のしなやかな表現が得意なので、クラシックやアコースティック楽器に適正があります。
dts
デジタル・シアター・システムズの略です。DTS社が開発した圧縮音声です。
より低い圧縮率で情報量が多く記録できるため、ドルビーデジタルと比べ、いっそう明瞭度が高く、高音質な再生を実現しています。
輪郭が明瞭であり、エネルギッシュな表現が得意です。
AAC
正式にはMPEG-2 AACと呼ばれ、MPEG2規格の中での音声符号化方式です。
高音質を維持しながら圧縮率を高めることが可能なため、5.1ch信号の送信に適しています。
現在デジタルハイビジョン放送で採用されています。
ドルビープロロジックⅡ
ドルビー社独自の最新技術で、ステレオ録音された音源も5.1ch化して楽しめ、5chとも20Hz～20kHzまでの再生ができる。
映画用のMovieモードと音楽用のMusicモードが選択可能。

ドルビーデジタルEX
サラウンドのLRの間にセンターバックチャンネル（SB）を儲けた6.1チャンネル方式です。
より空間表現力・定位感を高め、回転や頭上を通過する移動音効果により音像を生々しく体感できます。
THXの方から提案された方式なので、家庭用としては｢THXサラウンドEX｣という呼称になっています。
マトリックス方式により、SBの情報はサラウンドLRにミックスされています。
dts-ES
DTS5.1ch方式にサラウンド・バック(モノラル)を追加し、合計6.1chのサラウンド再生が行われます。
6.1chのデジタル信号を独立して6.1ch記録・再生するdts Descreate6.1と、ドルビーデジタルEXと同じ仕組みのdts Matrix6.1があります。
これまでのdtsとの互換性を持ち、DTS5.1chデコーダーで再生した場合でも、サラウンド・バック音声はリアのL/Rにダウンミックスされ音場再生が可能となります。
dts-Neo:6
dts-ES Matrix6.1ch用デコーダーを活かし、ビデオやCDなどの2chステレオ信号を6.1ch再生するDTSマトリックス・デコード技術です。
6chとも20Hz～20kHzまで再生でき、再生する信号ソースに合わせ、映画用のCinemaと音楽用のMusicの2種類があります。

THX SURROUND EX
ドルビーデジタルやdtsなどに音場処理を施すもので、THX認定の7.1chAVアンプでは6.1chソースをサラウンドバック2本を使用して、7.1ch再生することができます。
ドルビープロロジックⅡX
ビデオやCDなどの2chステレオソースを7.1chとして再生するドルビーラボラトリー社が開発した方式で、映画用のMovie、音楽用のMusic、そしてゲーム用のGameの選択があります。